なぜ信念は実現しないのだろうか、
無条件で信念が実現するのであれば、この世は成功者で溢れかえるはず、
でも、成功者で溢れかえってはいない。
とすると、信念が実現するための条件があるのだろうか、
それとも、そもそも【信念は実現する】とは、絵空事だったのだろうか
結論から言えば、確かに信念は実現する、ただし、条件があったのである。
この条件を噛み砕いて、事細かに説明する人がいなかった。
また、なぜ信念が実現するのか、魔術だからと言う以外に根拠を示せなかった。
私は、ある事件の経験から、この根拠を示し、この条件を細かく解説できるようになった。
つまり、私は、人生の真理に到達したと確信するに至ったので、この文を上梓したのである。
『私はなぜ成功できないのか』『私はなぜ失敗するのか』
と悩んでいる多くの人にぜひ読んで欲しいと願っている。
私の考え方は、中村天風師の教えとほぼ同じ結論になったのだが、
私は特別に中村天風師の教えを布教するものではない。
たまたま山の頂に立ってみたら、そこには中村天風師の教えがあったということだ。
中村天風師の書籍を数冊読んだだけでは、全く理解できない。
中村天風師の言葉は、噛み砕かれ、事細かな解説を聞いて初めて理解できるものなのである。
本文の中にも引用してあるが、
『言葉には人生を左右する力がある。
この自覚こそが、人生を勝利にみちびく最良の武器なのだ。』
この言葉の本当の意味を理解、納得、体感、体得する人が何人いるだろうか。
『一切の人生の果実は、その人が蒔いた種子のとおりである。』
なぜそうなるのかを本書では説明している。この真実に愕然とするだろう。
なぜ多くの人が不幸の中でのた打ち回っているのか、
私の話を聞けば、恐怖すら感じるかもしれない。
第1章では、自立性の獲得の大切さを述べている。
加藤 諦三先生の考え方に依拠するところも多いが、
依存性からの脱却は、成功者になるためには、避けては通れない道だからである。
第2章では、人としての心構えの大切さを述べている。
人物といわれるような人になるためのメソッドや考え方を、
カーネギーやベドガーの考え方を紹介しながら書いている。
本書でも触れているが、ハーバード大学の調査や幼児期の
『マシュマロテスト』などからも分るのだが、
人徳とも言うべきものが備わった人だけが、成功者になれるからである。
第3章では、私が到達した山頂で出会った摩訶不思議な力について解説している。
この力こそは、この本のキモである。とある事件の中でこの力が歴然と働く様をみて、
私は人生の真実に到達したと体感したのである。
そして、今までの様々な疑問が一気に氷解したのである。
氷解して山頂にたどり着いてみると、そこには中村天風師の教えが確固として存在していたのである。
第1~3章まで、全て私の経験したエピソードをたくさん載せている。
小さな物語を読むように読んでもらえたら著者としてうれしい。
私がこの本で言いたいことを一言で表すならば
『正しい命令を出せ』または、『間違った命令は訂正せよ』だ。
最後まで読了して頂ければ、この言葉の意味を理解してもらえるだろう。
なお、付け足しとして、量子力学について触れている。
これは、摩訶不思議な力が量子力学と深く関連していると考えているので、
量子力学の基礎知識を追加したものである。
今後、量子力学の研究が進めば、古典力学を中心に組み立てられた現代の科学常識がことごとく、
くつがえる時代がやってくるのではないかと思っている。
ゲノム編集が可能となり、不老不死すら本当に招来するかもしれない昨今、
DNAの進化すら、量子力学と深く関連しているのではないかと考えられるのである。
現代の科学常識では、心臓移植患者に趣味趣向の変化が訪れることや、
『虫の知らせ』という現象を説明できないのである。
この本は、哲学的な体系書ではない。私の思索の過程を赤裸々に語ると同時に、
誰でもが疑問に思うことをズバリ切り込んでいるコラムの集大成のような本である。
『そうそう、俺もそこが疑問だったんだよね』という言葉がたくさん出てくるだろう。
そのときは、私の言葉を鵜呑みにせず、私と一緒に考えてみてほしい。
私の考え方は、考え方の一つであり、普遍的なものかどうかは、わからないのである。
だが、『間違った命令』をそのままにしておけば、必ず身が破滅することだけは、
誰一人否定できない本当のことなのである.